ろくべん館だより

『手仕事はたのし』2005年09月16日

 大鹿中学校の郷土調査班の1グループ5名が、今年テーマに取り上げたのは昔の衣服だそうで、ろくべん館へも調査に足を運んでくれました。中でも昔から村の生活を支えてきた生業の一つである養蚕に興味を持ち、今では村でたった一軒になってしまった養蚕農家へも見学に行きました。中学生達の調査はそこでとどまらず、そこから分けてもらった繭を、自分たちの手で糸にしてみるという体験にも挑戦したのです。
 煮立った鍋の中に繭を入れたとたん、一斉に「くさ〜い」の声。なつかしく思い出される方も多いでしょう、あの匂い。みごぼうきを使って糸口を引き出し、何本もまとめてどんどん糸を引き出して行きます。この作業を中学生たちは嬉々としてやっていました。
 かつては各家の生活を支える程、身を粉にして働いた蚕養(こがい)ですが、それを全く知らない世代の中学生たちは、初めて見たり触れたり作ったりという体験を通して、学んだことも多かったことでしょう。
 この中学生たちに触発されて、ろくべん館でも糸取りをしてみたいのですが、来年の春蚕あたりになるでしょうか。それまでに大鹿の養蚕の灯が消えてしまわぬことを願っております。
 糸取りといえば、織り姫工房でもカラムシの苧引き(おびき)をしました。苧引きというのは、草の茎から皮を剥ぎ、余分な表皮を取り除いて繊維を取り出す作業です。今年は時期が良かったせいか、薄緑のきれいな繊維が取れました。興味をお持ちの方はろくべん館に見に来てください。織り姫工房の活動は毎週土曜日の午前中です。

 さて以前からお知らせしていた『わら細工の伝承講座』ですが、11月から始めたいと思います。年内はわら草履、正月飾り作りを予定しています。講師の先生と参加者との話し合いで進行できればと考えております。まずは参加希望の方を募集いたしますので、ろくべん館(39−2244)までご連絡ください。